第12期慶應義塾職員名人戦短評

C.P.S.
** encode : EUC-JP **

 2016年1月23日(土)10時、会場の三田婦人室に、職員名人戦の顔であるディフェンディングチャンピョン高野の顔がみえない。18日の雪の中の通勤で、吹きっさらしの駅のホームで40分電車を待たされたために風邪をひき、体調を崩し発熱のために欠場を余儀なくされたためだ。しかし、本年度より大会の運営基準を変更し、関連会社の社員にも出場権が与えられることになり、大学出版会の乙子選手の参加が認められ、3人のリーグ戦となった。
 第一試合は、戎井三段と乙子選手で開始する。乙子選手は15時には自由が丘に行かなければいけない中の出場であった。今回、当初の予定どおり4人で試合をするとすれば、勝敗の鍵は、乙子選手が握っているといっても過言ではなかった。上位3人が三すくみになったとき、どれだけの枚数を乙子戦で残して、有利な勝ち点を得るかが順位決定に影響を与えるからだった。乙子選手に粘る気をおこさせない試合展開がポイントであるのだ。実態は3人リーグとなったが、この考え方は次の試合への勢いにもつながるので大事な観点である。  戎井三段は乙子選手に粘らせずに、13枚差で緒戦を制す。第一戦の勝者は、二回戦を休めるので、これまた大きなアドバンテージを得たことになる。
 第二試合は、前回準優勝の鈴木初段と負け残りの乙子選手の対戦。鈴木初段が、危なげなく17枚差で乙子選手をくだす。乙子選手2敗で、枚数による勝ち点は意味がなくなる。第三試合の勝者がそのまま優勝者となる。
 第三試合、ともに初優勝を狙う戎井三段と鈴木初段の対戦。結果は僅差の3枚で鈴木初段が制す。
 鈴木初段は、第6回の幻と消えた優勝をついに実現する初優勝を果たす。次年度は追われる立場となる。番勝負を望むか、リーグ戦参戦を望むか、次年度が今から楽しみである。
慶應職員名人戦歴代優勝者のページに戻る