○○ STEP 1 ○○

〜百人一首かるたの基礎理解〜


 まず、百人一首の札を一組用意してほしい。これは詠札百枚と取札百枚からなってい る(競技用に使用する札は詠札と取札が別々の箱になっているので注意)。詠札には五・ 七・五・七・七からなる和歌(短歌)が記されていて(他には作者名が記されている。絵 は描かれているものと描かれていないものとがある)、取札には詠札のそれぞれの歌の 七・七(下の句)が記されている。すなわち、詠札と取札とは一対一の対応をしているわ けである。

 さて、かるた取りというゲームであるが、詠手によって詠札が詠まれ、それに対応する 取札を競技の場にある何枚かの取札の中から探し出して対技者より先に「取る」という ゲームなのである。かるた取りといっても、「ちらし取り」「源平」そして「競技かる た」といろいろなゲーム方法があるが、基本的にはこのようなものだと理解してほしい (競技かるたのルールについては後ほど詳しく説明する)。

 以上述べたように詠札・取札が一対一の対応をしているので、全く同じ詠札、全く同じ 取札というものは一組の百人一首の札の中には存在しない。競技かるたを始めようとする 人は、まず第一歩として、取札を見て、それに対応する詠札の五・七・五(上の句)の一 対一の対応を決定づける頭の数文字(これを「決まり字」という)を即座に思い浮かべる ことができるように札を覚えなければならない。

 では、これから札を覚えていこう。そのなかで決まり字の仕組みについても理解できる ようになるだろう。札は「百枚ある」のではない。札は「百枚しかない」のである。

 さあ、始めよう!

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