○○ STEP 18 ○○

〜定位置を考えよう〜


[図5]
  (a)
下段 □□□□□        □□□□
中段 □□□□         □□□□
上段 □□□□         □□□□

上段       □□□□□□□□□□
中段 □            □□□
下段 □□□□□       □□□□□□
  (b)


 まず、[図5]を見てほしい。(a)・(b)ともに25枚の札を並べた時の図である。 (a)さんは右と左の各段に両端から数枚ずつ並べている。(b)さんも中段と下段は 左右ともに両端から並べている。これは、払い手が札の取り方の主流だと説明したこと と関連している。両端に札を並べたほうが、払いやすいし札押しの時に札を外に押し出し やすいからである。したがって、(a)さんのような並べ方は結構多い。また、(b)さん の並べ方は、上段中央を利用する並べ方である。(b)さんの場合には、上段中央の札を 突き手で取ろうという意図がうかがえる。中段中央や下段中央は、他の札を取りに行く 時に邪魔になるため、置かない人がほとんどである。このようなわけで、自分の定位置 を決める時には、右下段・左下段・右中段・左中段・右上段・左上段・上段中央の七箇所、 または上段中央を除いた六箇所(左上段の左端には札を置かず五箇所・六箇所という人も 中にはいる)に札を分散させて置くことになる。

 並べ方には特に決まりというものはない。しかし、一般的には上の句並べを採用して いる競技者が多い。同音の札を一箇所にまとめて置く人もいれば、二箇所・三箇所と別け て置く人もいる(「あ札」「な札」「わ札」「お札」などは特に数箇所に別けることが多 い)。また、とも札を並べて置く人もいれば、離して置く人もいる。これは、自分で取り ながら考え、工夫していけばよいことである。あと一般的なことを少々つけ加えておく と、一字決まりは下段に置くことが多く、大山札は囲いやすいところに置くことが多いと いうことくらいであろう

 定位置を決める際に考えてほしいことは、自分に取りやすい定位置は相手にも取りやす いということである(同音を一箇所にまとめて置くと自分も覚えやすいかわりに相手から も攻められやすい)。相手に取りにくく、自分に取りやすい定位置がベストといえるだろ う。ただ、自分の定位置は、最初取りにくくても次第に慣れてくるということは確かであ る。とりあえず定位置を決めたら、あとは徐々に練習の中で修正していくことをおすすめ する。

 定位置は、自分のかるたの取り方などとも関連してくる。他人の定位置なども研究して これでいいやと思わずに常に工夫を続けてほしい。そして納得がいったら、その定位置を 大切にしてほしいと思う。

 では、取札を持ってきて、アトランダムに二十五枚取って一通り札を並べることを繰り 返し、自分の一応の定位置を決めておこう。一応の定位置が決まったら、次のステップに 進もう。


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