参議等
浅茅生の小野の篠原しのぶれど
あまりてなどか人の恋しき
決まり字:アサジ(三字決まリ)
作者は源等。嵯峨源氏である。父親は希(まれ)。この氏族は、漢字一文字
の名前が続く。
この歌は「本歌取り」の歌としても知られる。本歌は「浅茅生の小野の篠原
しのぶとも人知るらめやいふ人なしに」である。
本歌にあるように「浅茅生の小野の篠原」は「しのぶ」の序詞としてもちい
られ、歌意とは直接の関係はない。「忍んであなたを思っているが、思い
あまってあなたを恋しいのはなぜだろうか」というような歌意になっている。
さて、この歌で51リンクめになる。先にリンクをはった50首は、1番
から50番の前半50首中26首。51番から100番までは24首であっ
た。まあまあのバランスだといえよう。
また、坊主は4人、姫は4人、皇族は9人(女性の皇族2を含む)であっ
た。割合でいうと坊主は13人中の4人(約30%)、姫は21人中の4人
(約19%)、皇族は10人中9人(90%)である。後半の50リンクに
は、坊主と姫が半分以上の26人となる。特に意図していたわけではないが、
前半に皇族が固まってしまったし、作者別のバランスは悪かったかもしれな
い。
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2008年4月1日 HITOSHI TAKANO