かるた展望「第16号」目次
1987年9月10日発行
1987年9月15日発行
- 副会長就任挨拶……………………………………………………松川英夫
- 62年度名人戦・クイン戦
- 相性だけでV3?…………………………………………………種村貴史
- クイン戦3連覇して………………………………………………北野律子
- クイン戦に出場して………………………………………………中筋規江
- 第26回全日本選手権
- 選手権に優勝して…………………………………………………鶴田 究
- 全国選抜大会・高校選手権大会
- 亡父の思い出………………………………………………………伊藤秀文
- かるた界夜話(5)…………………………………………………深田郷風
- 旧本部建物の思い出………………………………………………三浦 博
- 第2回西日本読手講習会…………………………………………吉川光和
- 全日本かるた協会指導部マナー研究会
- 山梨県かるた協会について………………………………………清水章子
- 特集「われらA級1年生」
小林直樹、宮堀純子、伊崎泰章、松川紀代、上田千春、
山中佐由里、石沢祐子、望月陽子、吉永知子、長谷川恵美、
針谷佳和、松本幸子
- 会長胸像寄贈者一覧
- 昭和62年度各地大会成績
- 昇段者
- 昭和62年度得点表
(個人的コメント)
まずは、目次の誤植を指摘しておく。(誤)吉永知子→(正)岩永知子である。
昇段者の掲載は、前号からだが、全日協の機関誌としては、こうした公式の記録を掲載
し続けていくことは、資料的価値や広報性という意味でも意義深い。
全日本かるた協会の法人化案件についても、前号に引き続き巻頭に触れられており、
着々と進行している様子がわかる。また、本部の建替えについても、こうして旧本部の
思い出という記事で、過去の思い出を残しておくことも重要である。私も、全日協本部
というと昔の建物のイメージが原風景としてでてくる。
特集の「マナー」についても、いい企画であると思う。こういう企画は、数年おきに
繰り返し行うと、新しい世代にも認識がいきとどいてよいと思う。もちろん、各会の指導
の範囲でおこなわなければならないことではあるが…。
さて、名人戦の本文見出しは「種村ゆうゆう一人旅のV3」である。前年に続き、慶應
同士の対戦となる。望月はストレートで敗退。東日本予選ではベスト8に5人の慶應勢
であったが、ベスト4で2名、決勝は望月VS阿部という顔合わせであった。石沢、松川
というところを倒しての東代表である。西代表は、3年連続川瀬。これもすごいことで
ある。しかし、3年連続で慶應に挑戦権を奪われてしまう。
クイン戦の本文見出しは「北野、大逆転劇で三連覇」。2回戦の19-6からの大逆転
が見出しとなった。ストレートで中筋をくだして、3連覇である。
全日本選手権の本文見出しは、「鶴田堂々の二連覇!」。こちらの連覇もお見事。
それぞれの記事を見ると、この3人が3人とも、試合の直前に体調を崩していたと
いうことがわかる。不思議なものだ。ただ、競技に集中するとドーパミンがでて、
免疫力もあがってくるらしいから、強い選手は試合の中で不調を克服してしまうのかも
しれない。
選抜大会は第2回のゆえか、まだ扱いが前の3つにくらべれば扱いが小さいかもしれない。
団体戦として高校選手権(第8回)が独立記事としてきっちり出てきたのは、将来の
有望選手を展望する意味で大きなことだと思う。
地方のかるた協会をとりあげる記事も前号から続いており、協会機関誌としていい
役割だと感じる。
かるた界夜話もシリーズ5回。いぶし銀的シリーズとなった。
得点表にみる慶應所属選手の名前は、上から順に次のとおり。
種村、望月、大前、鈴木裕、牧野、鈴木靖司、小飼伸一、吉田正法、久保田直樹、
早川、長谷川洋、奥村、小飼真美、山田鉄水。
大会成績にみるB級以下の慶應所属選手の名前は次のとおり。
長谷川聡子、定留尚之、田辺左千子、小池徹哉、天野安郎、伊崎泰章。
第46回職域での慶應の成績は次のとおり。(本文は誤植で45回になっている)
A級優勝(Aチーム)・8位(Bチーム)、B級3位。
第47回職域での慶應の成績は次のとおり。
A級優勝、B級6位(Bチーム)・7位(Cチーム)。
職域は、なぜか8位まで掲載されるようになっている。
あいかわらず特集扱いの「われらA級1年生」では、慶應の伊崎が登場。大学卒業後
2年で鬼籍にはいってしまったが、彼と静岡まで一緒に何度も練習にいった思い出を
よみがえらせてくれる文章であった。
編集後記によると全日協発行5年目の安堵感がわかる。
表紙の写真は、旧全日協の3階。慶應関係の選手が何人か写っている。自分もあそこを
戦場としていたころを思い出す。
(H.Takano)
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