かるた展望「第60号」目次

2014年12月22日印刷
2014年12月25日発行


(個人的コメント)
 巻頭言は苔口副会長。十年間二十戦無敗の楠木永世クィーンに関しての記事。目次では「クィーン」だが、本文は「クイーン」。全日本かるた協会で「クィーン」表記にすると決めたなら、編集できちんとこだわるべきだと思うのだが如何?
 全日本選手権の本文見出しは、「執念の山下、二年振り三度目の選手権制覇!」。78選手出場であるが、慶應から出場したのは池田ただ一人とは寂しい限り。現役学生のA級選手にもっと出場してもらいたい。決勝は京都の山添百合六段を東京明静会の山下恵令六段がくだして、優勝。女性同士の決勝戦は、14年振りとのことである。記事によれば78名参加の7回戦ということで、準決勝・決勝の選手の疲労について言及されているが、これだけのビッグタイトルなので、二日制を検討してもよいような気がする。
 名人戦の予選の見出しは「東は春野、西は三好」。そのままの見出しだが、名人戦東代表は81名の史上最多の出場者を制した東大かるた会の春野健太郎と、西代表は45名の中を勝ち上がった福井の三好輝明ということになった。クイーン戦予選の見出しは「東は坪田、西は山添」。結果がわかりやすい見出しともいえるがもう少し何かあると読者としては嬉しい。東日本39名の出場者を制したのは東会の坪田翼、西日本45名を制したのは京都の山添百合。楠木永世クィーンの出場辞退を受け、1月のクィーン戦はこの両者が札を交えることになる。
 慶應勢は、名人戦予選で望月、都築、浜野が記事中に掲載。
 11月の挑戦者決定戦では春野が2−1で三好を制し挑戦者となった。
 高校選手権大会の本文見出しは、「東京・暁星高、強運の七連覇ー栃木・宇都宮高 僅かに及ばずー」であった。準優勝は中津南であるが、なぜ見出しに宇都宮かというと、準決勝での対暁星高戦での接戦のゆえである。14枚差で、暁星がさきに一勝をあげるが、残り札3枚の時点で、暁星からみて2枚ー1枚、1枚ー2枚、2枚−1枚、2枚−1枚で四組が残るという接戦。宇都宮2枚差で1勝1敗のあと、運命戦3組で2組が自陣を守り3勝2敗の最終結果となった。暁星はこの決勝を制するが、宇都宮は3位決定戦で2−3で浜松北に敗れてしまう。この準決勝戦をして「強運」との見出しなのだが、運も実力のうちである。富士高の十連覇に並ぶまであと3つである。
 第29回選抜大会の記録は「前号に掲載すべきところ…」と「注」がつく。これは編集後記にもあるが、編集長のこだわりである。67名の参加で、優勝は鈴木大将六段。福井渚会は、ベスト8のうち4人を占めた。なお、順位決定戦の7位決定戦、5位決定戦が棄権決着。そして、決勝戦も川崎文義選手の棄権で決着。毎年、棄権の多い順位決定戦であるが、64組を超えないように得点数で出場人数の制限を設けるようにするとか、順位戦で勝った選手とか会に何らかの得点面でのインセンティブを与えるとか考えてはどうだろうか?
 今号の特集は「海外かるた事情」ということで、普及部海外窓口のストーン睦美選手が活躍。国内における留学生への普及さえ難しいのに海外での普及活動の熱心さには脱帽するのみである。ぜひ、活動を続けてほしいと思う。(ちなみにキャンパス内の留学生向けに英文のHPなども出しているのだが、学内での反応もなく困難さは痛感している次第。)
 資格用A級得点表に記載の慶應所属の選手は次のとおり。
 小林亮介、折笠哲平、浜野希望、望月仁弘、山中裕貴、中山翔太。
 大会成績にみるB級以下の慶應所属選手の名前は次のとおり。
 吉村泰介、高橋憲二、伊藤志帆、山形美菜都、平林新、石川敬也、小宮隆雅。  湘南藤沢中高では、KFさん、MTさん、IIくん、YTさん。  第101回職域D級での慶應の成績は、慶應湘南藤沢中高等部がD-3で3位。教職員チームは予選で落ちて圏外だったので名前も出てこない。
 編集後記には「59号に載せるべき分」と記載したことでの苦労の意味が通じるかというコメントがある。十分に伝わってくる。締め切りを守る、発行日を守る。基本中の基本だと考える。さて、編集長が浅草の時にご近所だったうち(慶應SFC)の卒業生と、ホームカミングデイで約20年振りに会うという偶然に恵まれた。編集長が私の投稿記事の乗った号をその卒業生に見せてくれたという話を聞き、感謝。その卒業生は編集長からも競技かるたに誘われているようだが、なかなか首を縦にふらないらしい。今度、編集長と私でその卒業生を口説けたらいいなとも思うこのごろである。
(H.Takano)

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