愛国百人一首

大舎人部千文

霰降り鹿島の神を祈りつつ
   皇御軍に吾は来にしを


<愛国百人一首における決まり字>
アラ(2字決まり)
<愛国百人一首における同音の数>
ア音12枚中の1
<歌意・鑑賞>
 「霰降り」(あられふり)は、「鹿島」にかかる枕詞である。「あられ」が降ると かしましいところから「鹿島」にかかるようになったという。鹿島の神、鹿島神宮には 武甕槌命が祀ってある。「皇御軍」は「すめらみくさ」と読む。「すめらみいくさ」が 縮まった読みだろう。
 鹿島の神に祈り祈りして、天皇の軍隊に私は来ました。
 平易に受け取れる意味である。
<コメント>
 作者は常陸国から徴発された防人である。「おおとねりべのちふみ」と読む。鹿島神宮は、 常陸の一之宮である。作者は、故郷の神に祈りを捧げているのである。

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2008年6月1日  HITOSHI TAKANO