愛国百人一首

坂田部麻呂

眞木柱ほめて造れる殿のごと
   いませ母刀自面変りせず


<愛国百人一首における決まり字>
マケ(2字決まり)
<愛国百人一首における同音の数>
マ音3枚中の1
<歌意・鑑賞>
 「真木柱」は「まけばしら」と読む。「ま」は美称。「母刀自」は「ははとじ」。刀自は尊称。 「面変りせず」は「おめかわりせず」で、顔が変わらずに、年老いずにという意味であろう。
 よい木の柱を祝い立てた殿が変わらないようにおいでくださいませ、母君さまよ。お年も とらずにお顔もかわらないで…。
<コメント>
 防人の歌。駿河国出身という。坂田部首麿とあるが、「首」は「おびと」という姓という説 が一般的で、ここでは、坂田部麻呂(さかたべのまろ)との作者名が採用されている。
 万葉集に防人歌は多いが、不勉強なため私にはあまり馴染みがなく、今回の愛国百人一首の 解説書きの作業で、ふれることになったものが大部分である。

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2008年6月10日  HITOSHI TAKANO