愛国百人一首

海犬養岡麿

み民吾生けるしるしあり天地の
   栄ゆる時にあへらく思へば


<愛国百人一首における決まり字>
ミタ(2字決まり)
<愛国百人一首における同音の数>
ミ音6枚中の1
<歌意・鑑賞>
 「み民」は「御民」、吾(われ)が民なのだから、自分に敬称をつけるようなものだが、 民は、大君の宝(おおみたから)であるから、御民となる。「天地」は「あめつち」と読む。 「あへらく」は「あへる」である。
 大君の御民である私は生きている生き甲斐があります。天地の栄える御代の今日という時に あっていることを思いますと。
<コメント>
 作者は「あまのいぬかいのおかまろ」と読む。天武天皇の13年に「宿禰」の姓を賜って、 それまでの「連」の姓から変わったのである。岡麿の伝は不詳。
 「おおみたから」は「百姓」という漢字をあてることもある。民は国の宝なのである。

 98リンクが終了した。岡麿のように私の知らない作者がどうしても後回しになってしまって、 こうしてぎりぎりまで残ってしまった感じとなった。ある意味、無名のというか、歌以外の伝の ない作者の歌が、こうして撰歌されているのも愛国百人一首の特徴なのであろう。
 いよいよあと2首のリンクで完成する。

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2008年6月11日  HITOSHI TAKANO