愛国百人一首

足代弘訓

わが國はいともたふとし天地の
   神の祭をまつりごとにて


<愛国百人一首における決まり字>
ワガク(3字決まり)
<愛国百人一首における同音の数>
ワ音3枚中の1
<歌意・鑑賞>
 「わが國はいともたふとし」は、国体の尊厳を言っている。その尊い理由は、三句以下で 示している。「天地(あまつち)の神の祭」は天神地祇の祭事の意味で、あらゆる神々のことを 指している。「まつりごとにて」は「政(まつりごと)にして」の意味である。祭政一致のこと をあらわしている。
 我が国はまことに尊い国柄である。(なぜなら)天地の神を祀り、神の道を行うことをもって 民を治めている政治(まつりごと)にしているからである。
<コメント>
 「あじろひろのり」と読む。伊勢神宮の権禰宜で、通称は権太夫、号は寛居(ゆたゐ)である。
 荒木田久老、本居春庭、本居大平の三人を師とした。
 歌もよくしたが、考證学に詳しく「神領<考證」、「古事記神名類聚」、「日本紀人名部類」、 「万葉集類語」、「源氏物語類語」等をあらわした。
 経世の志をいだき、四方から集まる書生を家におき、数ヶ月におよぶも倦厭の色がなかったと 伝えられる。

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2008年6月1日  HITOSHI TAKANO