愛国百人一首

荒木田久老

初春の初日かがよふ神國の
   神のみかげをあふげ諸


<愛国百人一首における決まり字>
ハツ(2字決まり)
<愛国百人一首における同音の数>
ハ音2枚中の1
<歌意・鑑賞>
 「神國」は「かみぐに」と読む。また「諸」は「もろもろ」と読む。「神のみかげ」は「神の ご威光」という意味である。伊勢外宮度会家の出身で、荒木田家の養子となって内宮の権禰宜 となった久老が詠む以上は、この歌では「天照大神」のことと解釈すべきだろう。
 新春の初日の光輝くこの神国日本の天照大神のご威光を仰げ諸々の人よ。
<コメント>
 久老は、幼少より古典を考究し、長じて賀茂真淵の門下となる。 その唱える学説は独創性に富み、県門の中でもその存在を示す。性は豪放不羈といわれる。
 家号は「五十槻園」である。「万葉考槻の落葉」のほか、著書に「祝詞考追考」、「日本紀 歌解」、「続日本紀歌解」などがある。
 晩年は、本居宣長学派と対立したという。

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2008年5月23日  HITOSHI TAKANO