愛国百人一首

楫取魚彦

すめ神の天降りましける日向なる
   高千穂の嶽やまづ霞むらむ


<愛国百人一首における決まり字>
スメガ(3字決まり)
<愛国百人一首における同音の数>
ス音3枚のうちの1
<歌意・鑑賞>
 「すめ神」は異本に「皇孫」とある。高千穂の嶽(峰)は、高天原から天孫降臨した場所と 伝えられる。
 春のはじめにまず霞む山は、天孫降臨された日向の国の高千穂の山こそが一番はやく霞むこと だろう。
 高千穂の峰は、宮崎県南部、鹿児島県境に近くそびえる火山で標高1574m。頂上には「天の 逆鉾」がある。
<コメント>
 作者名は、「かとりなひこ」と読む。伊能氏で、下総香取佐原の人である。通称は、茂左衛門。 号は、茅生庵。江戸に出て、賀茂真淵に古学を受ける。 県門四天王の一と称せられる。全国に多くの門弟を持つ。天明2年(1782年)60歳で没。
 歴史的仮名遣いの研究「古言梯」を著す。歌集に「楫取魚彦家集」がある。

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2008年5月23日  HITOSHI TAKANO