愛国百人一首

西行法師

宮柱したつ岩根にしき立てて
   つゆも曇らぬ日の御影かな



<愛国百人一首における決まり字>
ミヤバ(3字決まり)
<愛国百人一首における同音の数>
ミ札6枚のうちの1
<歌意・鑑賞>
 伊勢神宮の御柱は深く下の岩根まで敷き立ててあるので、堅牢堅固な御殿である。そこに鎮まる神の徳 は天つ日そのままで、少しも曇りもない。
 参拝すると神の威に頭が垂れるばかりという気持ちを表現している。
 祝詞の中に「底つ岩根に宮柱太しく立て高天原に千木高知り」とあるところから上の句が来ている。 「日の御影」は「天つみかげ、日のみかげ」で、殿の意を含む。
<コメント>
 鳥羽院に仕えた北面の武士、藤原秀郷の九世の子孫と言われる武芸の誉れ高い佐藤義清。23歳の 出家で見たものは何だったのだろうか。
 世の無常か?
 仏への帰依か?
 歌か?
 漂泊か?
 生への執着か?
 死への憧憬か?
 家族を捨てて見えたものは何だったのだろう。
 夫に出家されてしまった妻も出家したという。
 「西行」、西に行く人。西方には浄土があるというが…。

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2008年5月9日  HITOSHI TAKANO