数字が語ること(3)

名人戦・クイーン戦同一カード数

Hitoshi Takano APR/2010

 今回は、名人戦・クイーン戦の同一カードの回数を紹介しよう。

順位
対戦者指名
 
対戦者指名
回数
1
渡辺令恵
VS
山崎みゆき
2
西郷直樹
VS
土田 雅
3
正木一郎
VS
鈴木俊夫
3
川瀬健男
VS
松川英夫
5
正木一郎
VS
田口忠夫
5
種村貴史
VS
望月仁弘
5
宮崎嘉江
VS
山下(丹治)迪子
8
松川英夫
VS
田口忠夫
8
松川英夫
VS
森 洋三
8
松川英夫
VS
前田秀彦
8
松川英夫
VS
種村貴史
8
川瀬健男
VS
遠藤健一
8
川瀬健男
VS
森 洋三
8
種村貴史
VS
平田裕一
8
西郷直樹
VS
望月仁弘
8
西郷直樹
VS
三好輝明
8
天野千恵子
VS
森脇ゑん子
8
小沢教子
VS
山下(丹治)迪子
8
平山(椿)芙美子
VS
山下(丹治)迪子
8
渡辺令恵
VS
荒川(斎藤)裕理
8
渡辺令恵
VS
中村恭子
8
堀沢久美子
VS
金山(吉田)真樹子
8
堀沢久美子
VS
妹尾美技
 第1位の渡辺VS山崎戦は、1990年から1994年の5年連続を含む。この間、1991年は山崎が制して いて、1992年にはクイーンと挑戦者の立場が逆転したものの、同一カードが5年続いたのである。 この5年間はこの二人が女流の双壁であったといってもよいのではないだろうか。
 連続同一カードでみると3期連続が、正木VS鈴木(1957年〜1959年)、正木VS田口(1960年〜 1962年)、西郷VS土田(2003年〜2005年)と名人戦で3カードある。
 2期連続が、名人戦では川瀬VS松川が2回(1974年・1975年,1983年・1984年)、松川VS前田 (1980年・1981年)の3例で、クイーン戦では天野VS森脇(1955年・1956年)、小沢VS山下(丹治) (1962年・1963年)、平山(椿)VS山下(丹治)(1966年・1967年)、宮崎VS山下(丹治) (1970年・1971年)、渡辺VS荒川(斎藤)(2002年・2003年)の5例である。
 連続同一カードにしても、連続でないとしても同一カードの再現というのは、名勝負の一つの あり方であるように思う。新しいカードも楽しみだが、同一カードの再現というのも、観戦者 にとってはまた異なる楽しみがあると思うのだ。

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