<百人秀歌>


権中納言長方

紀の国の由良のみさきにひろふてふ
   たまさかにだに逢ひみてしかな


百人秀歌の決まり字:キノ(二字決まリ)
 作者は藤原長方。八条中納言と呼ばれる。藤原俊成の甥で、 定家の従兄弟にあたる。

 上の句は下の句の「たま」を引き出すための序詞。紀伊の国の岬にて拾えるという玉、その 玉ではないが、たまにでよいので逢いたいものだなあ。
 このような意味になるだろうか。

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2008年5月6日  HITOSHI TAKANO