TOPIC "番外編"
西郷永世名人不出場
〜名人戦14連覇でSTOP〜
Hitoshi Takano NOV/2012
2012年10月21日(日)、名人戦・クイーン戦の東西予選の日、西郷名人が2013年
の名人戦に不出場との報が流れた。
したがって、西郷名人の名人戦連覇記録は「14」でストップすることになる。
東日本では、予選の開始前に発表があったようだが、発表のタイミングの是非を
問う声もあった。西郷名人と対戦するというモチベーションの選手もいるとすれば、
「予選終了後でもよかったのでないか」という意見などを聞いた。
名人戦での、現名人の不出場は正木名人の10連覇後の不出場、松川名人のアクシ
デントによる不出場に続いて、3度目となる。
クイーン戦はいえば、小沢クイーンの4連覇後の不出場、堀沢クイーンの8連覇後
の不出場、北野クイーンの3連覇後の不出場の過去3回がある。
いわゆる勇退パターンと、アクシデントや個人的な事情(おめでた等)のパターン
があるように思う。
そういう意味では、今回の西郷名人の不出場は「勇退」ということになるのだろう。
クイーン戦では「5」とか「10」とかわかりやすい数字はないが、名人戦では
正木名人の「10」というわかりやすい数字が残っている。そう考えると、西郷名人
も「15」という数字であるのかなと勝手に私は思っていたのだが、「14」という
数字での決断であった。
個人的には、もう一期15連覇をみてみたかったが、それはかなわぬ想いとなって
しまった。
連続ではないが通算14期のタイトル保持という西郷名人と同じ「14」という期数の記録をもっている渡辺クイーンは、師匠である父親に「余韻を残す」(負けないままどこかで不出場
する勇退という道の選択)可能性を示唆されたが、戦い抜くことを選んだという。そして、
挑戦者の軍門にくだったあとも、予選からの険しい道にチャレンジしている。
渡辺クイーンは、タイトル復帰へのチャレンジという道を選んだわけだが、西郷
名人は、勇退のあとの次なるチャレンジをどこに置いているのであろうか?
名人であったからこそ、選べる選択をしたのである。新たなチャレンジへの思いを全日本かるた協会
の機関誌である「かるた展望」であきらかにしてほしいと望むのは私だけであろう
か…。
「かるた展望」編集部の方、ぜひ、西郷名人に原稿依頼をお願いしてください!
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