新 TOPIC
ねんりんピック
〜初出場〜
Hitoshi Takano Oct/2026
前回「年配者の練習」というテーマで書いたが、今回はその年配者の集う「ねんりんピック」という大会についてである。
ねんりんピックは、高齢者の競技会で都道府県持ち回りで開催されているイベントである。競技かるたは協賛競技であり、今年は本番のねんりんピック(11月)にさきだって
9月27日に開催された。
今年のねんりんピックは埼玉県が会場県で、戸田市スポーツセンターが会場となった。
32チームが参加し、4チームずつ8つのブロックに分かれて団体戦をおこなう。ブロック分けは、チームの所属選手の段位合計順となり、AブロックからHブロックまで各ブロックごとに優勝と準優勝が表彰される。
エントリーしない道府県もあり、東京都は希望通り4チーム出場することができた。
私は、東京都BチームでBブロックに出場することになった。
4人でエントリーしたが、チーム最高齢のO七段(74歳)が、手術の予後が心配で大事をとって出場せず応援に専念することになった。ノルマ2試合ときいていたが、直前になって3試合フル出場となった。
専任読手のN六段(65歳)と大学同期のA四段(66歳)がチームメイトである。
1回戦は、鹿児島チーム「かごしま安パイ連盟」。
私は、準名人2回、タイトル獲得もあるT八段(67歳)と対戦。正直「どこが"安パイ"だ!?」という感じである。1982年の学生選手権以来の対戦である。
過去2回は、18枚差、19枚差と大差で負けている苦い思い出しかない。
実力差・実績差はいかんともしがたいが、必死にくらいつき、はじめて一桁差にすることができた。チームの中では最初に8枚差で敗れてしまった。
残る2試合の勝利をチームメイトに期待して応援したが、3枚でA四段がY四段(61歳)に敗れ、チームの負けが決まる。
Y四段とは1981年の春の職域学生大会でチームを組んで以来の45年ぶりの同一チームである。最後にN六段がA四段(62歳)との接戦を制し2枚差で勝利。大事な初戦は1勝2敗で勝ち点を落とす。
2回戦は、静岡Bチーム。富士高のOB/OGを中心としたチームだ。
私の相手は、富士高かるた部4期A三段(70歳)。段位制度の変更にともない変更しなかっただけで、高校生の頃にA級にあがっていた三段である。終盤移行の粘りに苦しめられたが、最後は相手のお手つきに救われ、7枚差で勝利。
私のねんりんピック初勝利である。私と同時にN六段がS七段(66歳)に7枚差の勝利を納める。A四段は、13枚差で富士高かるた部1期のK五段(73歳)に勝利を納めていたので、チームは3勝で勝ち点1をあげる。
3回戦は、神奈川県チーム「湘南ガールズ」である。
私の相手は、私が20代のころから存じ上げているT四段(81歳)。そのころに対戦したことがなかったので、初手合いとなる。
3本目で私も疲労感があり、足がつり始めたが、集中して12枚差で勝利した。隣をみるとN六段もU四段(79歳)に12枚で勝利していた。2試合続けての同時勝利だった。
A四段は、T三段(66歳)に対して15枚差で勝ちを決めていたので、チームは3勝で勝ち点2となった。
結果は、鹿児島チームに次いでのブロック2位「準優勝」となり、賞状とメダルをいただくことができた。
私の対戦相手は、すべて私より年上で、それでも、若々しいと思える取りが垣間見られたし、ベテランの技術も感じさせてもらった。
他のブロックの試合でもそれは同様で、私も、今後年齢を重ねても、年下の選手から、「うまい」と思われるような取りをしていきたいと思った。
閉会式では、次回開催県の山形からK六段が翌年のPRを兼ねて挨拶していた。元慶應義塾教職員チームのメンバーである。お元気そうでなによりだった。
ふりかえると、出場を意識してから、試合当日によい状態をつくれるように考え、7月と8月の練習量を他の月よりも増やして(月30試合以上)、9月は疲労を残さないように練習を調整したのが、ねんりんピックでの結果に繋がったのではないかと思う。
敗れはしたものの、超一流選手の一人のT八段に善戦できたのも練習の成果だったのだろう。上段使いとして上段の技はそれなりに使えたように思う。
学生時代は、上段を使った粘りがまったく通用しなかったので、自分自身の技術も40数年の歳月を経て進化したのだろう。
第1試合と第3試合で、それぞれ1回ずつお手つきしてしまった。注意深く集中していれば防げるお手つきだったので悔いが残る。自陣左下段の痛恨の空振りもあった。フォローの手首返しも不発に終わった。
こういう点を振り返れば、まだまだ、技術的な進化は可能なように思う。
最後に、今回、諸先輩や後輩から出場のお声がけいただいたことに感謝し、筆をおくことにする。
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