夏の職域・学生大会

Hitoshi Takano SEP/2003

 今年の夏もまた、職域・学生大会が終了した。
 カルタ競技者にとっての暑い夏が終わったといっても良いだろう。
 夏は、団体戦のシーズンでもある。7月の高校選手権、8月の大学選手権、全国高校総合文化祭などで団体戦が行われている。職域・学生大会は、夏の悼尾を飾る大会といっても過言ではないだろう。
 人によって意見は割れるかもしれないが、個人的には、職域・学生大会が、現在最大の団体戦といっても差し支えないと思っている。
 A級からD級が8チームで32チーム、それにE級も30チームを越える。学生のチームもあれば、職場のチームもあり、参加する年齢層や参加者のバックグラウンドも非常に多岐にわたっている。このチーム数と幅の広さ、80回を数える歴史、1チーム5人というルールから、私は最大の団体戦と位置付けているのである。

 さて、今夏は、A級優勝は東京大学ということで幕を閉じたが、私の後輩たちはどうだったのだろうか。

 春は、D級3位。D級にチームを出している場合は、会場の都合でE級にチームを出せない。2位以内に入れれば、C級とE級にチームを出せたわけだが、それはかなわなかった。うちの現在の規模からいうと2チーム出すことは、団体戦を多くの選手に体験させる意味からいうとベストの状態である。(残念ながら3チームだと人が足らなくなってしまうだろう。)
 ところが、幸運が舞い込んだ。出場予定だった上位チームの欠場により、繰り上げ昇級できたのである。無事にC級とE級にチームを出すことができた。特にE級の主力として出た1年生たちには、貴重な経験になったことだろう。
 このことを考えると、春の3位・4位決定戦で勝ったことは、非常に大きな意味を持っていたことになる。単なる消化試合というのはないのである。

 1回戦は、C級のチームは4勝1敗で勝点1。幸先の良い出だしである。E級のチームは、1勝4敗。これで昇級の目は実質なくなったと言っていい。そんな中での1年生の1勝は、貴重なものと評価していいだろう。
 2回戦は、C級のほうは、2勝3敗。勝点が取れない。予選ブロックで自力1位の獲得の線は消えた。でも自力が消えても、職域大会では何があるかわからない。3回戦に全力を尽くすしかない。人事を尽くして天命を待つのみだ。E級では3勝2敗で勝点1。2年生の中心選手と1年生2名の勝利。3回戦に続けられる勝利だ。少しでも上位を狙うことが肝要だ。
 3回戦。C級は2勝3敗。結局予選ブロックでは3位。順位決定戦にまわることになる。しかし、ここまで全勝が2名。第4試合はこの二人には、全勝賞がかかる。E級は2勝3敗。2年生2名が勝利。勝ち星は伸びなかった。勝点1、得点6の成績では、19位20位決定戦にまわるのはやむをえない。
 ここでC級のチームは、残留が決定していた。順位決定戦は、予選ブロックの3位と4位がたすきがけで対戦する。予選ブロックのそれぞれの4位が、勝点0で得点が1と3なので、対戦する相手チーム(得点3)に全敗しても、勝点1で得点8で並ぶ。しかし、対戦チームは4人しかいないので、戦わずして6位は確保したのだった。(陥落は7位と8位)
 順位決定戦は、C級5勝0敗。消化試合にせず、よく気を引き締めて全勝を勝ち取ったと思う。全勝賞の2名の活躍は、賞賛に値する。また、E級は3勝2敗。E級でチームとして並んで取れるのは、順位決定戦だけなので、特に団体戦はじめての1年生には、よい経験になったことだろう。

 両チームとも、最終戦は次回の大会に続けられる勝利だったと思う。さらに上を目指して頑張ってほしい。

 捲土重来をめざすチームも数多くある。すでに春の職域・学生大会は始まっているのだ。


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