宿題

Hitoshi Takano SEP/2004

 9月の下旬からは、秋学期が始まる。後期開始と言ったほうが、表現としては馴染んでいるという人もいるだろう。科目によっては、夏休みの宿題ということで、レポートを課しているものもある。

 7月・8月とアルバイトとカルタの練習・試合に精力を注いでいた諸君としては、この9月の上旬・中旬を宿題をこなす期間にあてなければならない。
 レポートを書くにも、いろいろ準備がいる。指定の書籍を読まなければならなかったり、美術館やら博物館にいってこなければならないものもある。
 もちろん、要領よく7・8月中からアルバイトやらカルタの練習と並行して、宿題のために本を読んだり、レポートを書き始めたりしている人もいるとは思うが、大概の人は、9月になってから焦りだすものだ。

 中には、8月末まではカルタに集中で、そこでかかった費用は借金で、9月になってからのアルバイトで返金というケースもあるだろう。アルバイトで疲れたあとに、並行して宿題を行うのもなかなかに大変である。

 9月になると8月中に比べて旅費が安いと言うので、9月になってから旅行に行くプランを立てている人もいる。

 宿題に追われるだけでなく、9月はそれなりに忙しいのだ。

 しかも、8月の終わりの職域(団体戦)や学生選手権など、この大会に焦点をあわせて練習してきただけに、なんとなく9月は「祭のあと」といった雰囲気なのだ。

 こうした事情からなのだろうか、経験則的に言うと大学カルタ会(界)は9月は低調なのである。私自身、学生時代を振りかえると月別の練習量では9月が一番少なかった。

 しかし、合宿や集中練習をこなして、8月の個人戦・団体戦を終えてみるとそれぞれに次の目標が見えてくる。優勝したチームは防衛をそうでないチームは優勝が次の目標であろうし、まず、初めての勝点取得を目指すチームもあるだろう。個人戦にしても、負けた悔しさに、次の機会により高い結果を目指そうとそれぞれが自分自身に宿題を課すことになるのだ。

 団体戦は年内はないので、中・長期的な対策をたてることになる。すでに次の大会ははじまっているのだ。
 また、個人戦ならば、9月にも行われている。8月の悔しさをはらす機会は用意されているのだ。

 8月の練習の質と量を無駄にしないためにも、9月は大切な時期である。大学のカルタ会の練習は少なくとも各大学カルタ会の練習をはしごしたり、一般会に出稽古にいったりすれば、充分に練習はできる。

 自分自身に課した宿題をこなす環境は、自分からつくりだせばよいのだ。

 何にしても、9月はいろいろな宿題を意識する季節である。


次のTopicへ        前のTopicへ

トピックへ
ページターミナルへ
慶應かるた会のトップページへ
HITOSHI TAKANOのTOP PAGEへ

Mail宛先