如月

Hitoshi Takano FEB/2005

 4月からの大学1年生の体験に沿ってテーマを決めるTOPICシリーズも残すところあと2回となった。
 ラス前の今回のタイトルは、「如月」。2月そのものである。このシリーズでタイトルに困ると、 まず初めにその月の名をテーマにしてみようと考える。結局、面白くないのでやめてしまうのだが、 「きさらぎ」の音の響きが心地よく、今回はタイトル採用となった。

 2月=如月。実は、本当にあまりネタがないのである。

 以前は、慶應では、2月に試験が終わるとわりとすぐに春合宿を行っていた。したがって、3月に 他大の合宿に加わらせてもらったりしたものだった。
 しかし、いまでは、春合宿は3月である。そして、3月には職域・学生大会があるので、合宿は、その 準備練習としての重要な意味合いを持っており、他大の合宿に行っても、非常に気を遣う事態となって しまう。昔は、わりとおおらかだったと思うが、事前の情報戦も重要な位置づけにあると言われる 現代において、様々な情報を得ることができる合宿に他大学の身でいくのは、断られたりしないと しても、かなり勇気がいる。
 こういう傾向がわかっている以上、遠慮するのが礼儀のような気がする。特に同じ級にチームを 持っていれば、なおさらであろう。
 私も、昔は、よく早稲田の春合宿にお世話になった。同じ級にチームがあっても、それほど厳しい ことを言われたことはなく、むしろ慶應の中のメンバーで厳しいことを言うものがいた。
 今では、早稲田は、前回の職域大会の夏の覇者(A級)、かたや慶應は、夏はC級優勝で今度やっと B級である。同じ土俵にさえ上がれない。それでも、合宿への参加を考えるには、相当配慮がいる だろう。
 先方がいいと言っても、我が方の先輩に聞けば反対されるだろう。また、先輩に断らずに行こう ものなら、なおさら何を言われるかわからない。
 この時期、試験も終わり、授業もなく、夏と違って宿題もないので、約2ヶ月の貴重な時間を 与えられているのである。バイトに精を出して、遠征や合宿等の費用を蓄えるのも一つの時間の 使い方だ。しかし、競技カルタの世界に足を踏み入れて一年が経とうとする者であるならば、せっかく のこれだけの時間である。競技カルタの技術向上のために時間を使いたくなるのが、自然の感情 である。
 しかし、自会の練習も減っているし、帰省するメンバーもいるので2月の練習は人のバラエティーも 少ない。
 一般会の練習や大学と違って授業をやっている高校などの練習にいくのもいいし、2月だったら他大 の練習にいくのもいいだろう。自分で練習場所を確保するしかないのが、この月だ。

 もちろん、2月は立春の時期であり、旧暦の正月でもある。新暦1月のカルタシーズンを受けて 大会も多い。遠征を含めて、試合に積極的に出ることで、経験を積んでもらいたい。
 遠征や大会に出るのは大いによろしいが、この時期は立春と言えども寒い。そして、大会の会場は たとえば、お寺のお堂であったり体育館であったりして、天井が高くて広い場所である。暖房効率の 悪いところなので、風邪などひかないように気をつけてほしい。
 寒い中、Tシャツ1枚でカルタを取る元気な選手もいるが、自分なりに暖をとる方策をきちんと 考えておくべきだろう。

 4月から諸君の後輩となる受験生は、入試のシーズンで健康管理にも気をつけている。1年前の自分 を思い起こして、ぜひ、自分自身の健康管理は忘れないようにということで、今月のTOPICを締めよう。

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