愛国百人一首

橘枝直

天の原てる日にちかき富士の嶺に
   今も神代の雪は残れり


<愛国百人一首における決まり字>
アマノ(3字決まり)
<愛国百人一首における同音の数>
ア音12枚のうちの1
<歌意・鑑賞>
 天の照るお日様に近い富士の高嶺には、今も神代からの雪がそのまま溶けずに残っている ことである。
 万葉集に「富士の嶺に降りおける雪は水無月の望に消ぬればその夜降りけり」という歌が あり、こうした歌も作者の心に浮かんだことであろう。
<コメント>
 江戸町奉行所の与力。通称は又兵衛、号は芳宜園。千蔭の父である。 伊勢に生まれ、江戸に出て、大岡忠相の配下であった。和歌をよくし、 賀茂真淵の門に入る。真淵がまだ世に出る前に邸内に住まわせ、国学の教えを受ける。弟子で あり、後援者であった。72歳で致仕し、94歳で没するまで、悠々自適に和歌を詠んで過ごした という。

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2008年5月31日  HITOSHI TAKANO