皇嘉門院別当
難波江の蘆のかりねの一夜ゆゑ
身をつくしてや恋わたるべき
決まり字:ナニワエ(四字決まリ)
作者は源俊隆の娘で、皇嘉門院に仕えた。それで皇嘉門院別当と呼ばれる。
皇嘉門院は、関白忠通の娘で、崇徳天皇の中宮であった。そういうわけで百人一首中のキイパーソン
である崇徳院との縁があったわけだ。
歌の意味は、「難波江の蘆を苅った根の一節ほどの旅の中での一夜であったのに、そのことで身を尽くし
て恋続けることになるのでしょうか」というものである。
掛詞や縁語などの技巧を駆使した歌である。
お座敷かるたでは下の句の「澪標(みをつくし)」つながりで「わび」と間違えやすいが、競技かるたで
は「難波(なにわ)」つながりで「難波潟」と間違えやすくなる。要注意である。
これで、60リンクめである。残りは40首!!
小倉百人一首のページへ戻る
決まり字一覧へ
2008年4月12日 HITOSHI TAKANO