TOPIC   "番外編"

SFCにおける"競技かるた"選手

〜総・環・看の系譜〜

Hitoshi Takano DEC/2014

 湘南藤沢キャンパス(SFC)は、2015年度に開設25周年を迎える。そこで、この25年のSFCにおける競技かるた選手を振り返ってみたい。SFCには中高があり、かるた部が活動しているが、本稿における対象は大学生(総合政策学部,環境情報学部,看護医療学部)・大学院生(政策・メディア研究科,健康マネジメント研究科)とする。

 SFCは1990年であるが、この時には競技かるたの選手は職員として私がいただけで、学生に経験者はいなかった。SFCで競技かるたを取るようになったのは、1992年にYKが総合政策学部に入学してきてからである。横浜隼会での経験を経ての慶應かるた会入会であったが、まだ、D級であった。こののち、SFC所属のA級選手は彼女を含め6人を数えるが、D級からスタートして在学中にA級にあがったのは彼女だけであり、他のA級選手は、大学入学前にすでにA級になっていた。このことは、特筆すべきことだと思う。
 彼女の入学により、SFCで練習するという基本軸が形成され、札は覚えている程度の初心者の見学を実施したり、競技の説明や払いの基礎を実践したり、「ちらし取り」をするようなこともおこなえるようになった。そうした初心者もまじえて”SFCかるた会”結成式と称して湘南台で食事会を開いたりもした。
 この時から、1998年6月に私が異動でSFCを去るまでの約6年間が”第一期SFCかるた会”の活動である。

 1993年になると、宮崎県の高校でかるたを取り、高校選手権の県予選に出場した経験者(D級)のSSが環境情報学部に入学してくる。彼の入学を機にそれまで練習場所は体育館であったのが、クラブハウス棟で共用制で運用していた和室に変わっていく。
   この翌年(1994年)には、総合政策学部にSSの高校の後輩であるMMが入学する。彼女も経験者(D級)で、この時点でSFCには3人の経験者が所属していたのである。
 1995年、SFCかるた会にとって画期的なことが起こる。環境情報学部2年のMKが、競技かるたの門を叩いたのである。全くの初心者から始めて、約3年にわたり、練習間隔も間遠な参加であったが、最後は初級者に近い初心者くらいまでには成長できたのではないかと思う。のちに大学院の政・メに進学するも、初心者のまま、競技かるたの世界からは離れることになる。1995年度をもってYKは卒業するが、この年度には、まがりなりにも競技かるたを取ることのできるメンバーが4人いたのである。

 1996年、YKの穴を埋めるかのように、福岡からA級選手のHNが総合政策学部に入学する。彼女とSSと私で、湘南台の焼肉屋に行ったのも懐かしい思い出である。SSは、1996年度で卒業し、九州を拠点とする企業にUターン就職する。
 1997年度は、MMとMKの卒業で、1998年の6月には私もSFCを去り、HNのみになってしまったと思いきや、あとから知ることになるのだが、福井出身のA級選手ETが4月に総合政策学部に入学していたのである。しかし、私が去ったあと、SFCでの練習は復活せず、慶應かるた会としての日吉での活動のみになっていくのである。

 1999年度にHNが卒業。2000年度と2001年度はETのみとなり、ETも2001年度に卒業。SFCにおける競技かるた選手は、皆無になるかと思われた2002年度に朗報が入る。
 ひとつは、静岡のA級選手RMの看護医療学部への入学である。もうひとつは、職員となったNEのSFC配属である。この二人のおかげで、SFCにおけるかるたコミュニティーは細々とであるが、2年間のひとり時代を経て、復活するのである。(ひとりでは、コミュニティーとは言い難い、、、)

 翌2003年度、SFC中高で中1からかるた部に所属していたキャリア6年のKFが環境情報学部に入学してくる。彼はのちにB級まで昇級する。2005年度のRMの卒業までは、この学生2、職員1の体制が続く。

 2006年度、KFの卒業とともに、2007年度・2008年度は、学生0、職員1という1990年・1991年の開設直後と同じ状態となる。SFCのかるたコミュニティーは再び中断する。

 2009年度、NEも三田に異動となり、SFCには関係者が皆無になったのだが、不思議なもので、11月に異動により私が復帰する。2010年度の4月に行われたSFC開設20周年式典のあと、不定期に体育館にて日曜練習会を始め、会員募集のポスターなどをはったものの効果はなかった。2010年度も、2011年度も、職員1の体制が続くが、2012年4月、待望の経験者、地元藤沢市出身のB級選手ykが総合政策学部に入学する。9月には、米国で競技かるたに触れた経験者(D級)のKHが総合政策学部に入学し、私を含めた3人体制が確立し、秋から定期練習会を体育館で行うこととなった。これ以降が、”第二期SFCかるた会”ということになる。

 2013年度に、看護医療学部にRKが入学する。全くの初心者からの入会であったが、日吉の練習にもかよい、現在ではD級で頑張っている。
 2014年度は、京都からA級選手のNH(SFCの学生で唯一の五段)が総合政策学部に入学し、SFC中高からA級選手のKTが環境情報学部に入学し、さらに層が厚くなった。このほかにも、高校時代にE級優勝経験のある環境情報学部1年のNKやKHの紹介のD級選手である環境情報学部3年TMがいるのだが、この両名は競技かるた活動は現在していない。しかし、経験者が学生7人、職員1という現在は、25年のSFCの歴史の中では、もっとも充実した時期であるということが言えるだろう。

 最後に学部別や級別(在学時最終級)で確認してみよう。  学生の合計でみれば、15人。A級は6人、B級は2人、D級は6人、初心者1人ということになる。3分の1強がA級というのも素晴らしい集団であるといえるのではないだろうか。
 これからも、メンバーが増えていき、SFCでの練習が充実していくことを期待している。
次のTopicへ        前のTopicへ

トピックへ
トピック-“番外編”-へ
ページターミナルへ
慶應かるた会のトップページへ
HITOSHI TAKANOのTOP PAGEへ

Mail宛先