TOPIC   "番外編"

第13期慶應義塾職員名人戦

〜風邪にご用心〜

Hitoshi Takano DEC/2016


 12月10日(土)、暖かい日差しの中、10時30分の集合時間に間に合うようにと会場の三田キャンパスの婦人室目指して、出場選手と運営にあたるOBが集まってくる。
 しかし、その中に前回優勝のディフェンディングチャンピョンの鈴木名人の姿がない。
 実は、事前にメールが入り、風邪による発熱のため棄権するとのことであった。なんと前回の私の二の舞ではないか。
 前回は、日程調整に入るのが遅く年が明けてからの開催となり、1月下旬の寒い時期となってしまった。そういう風邪がはやりそうな時期は避けようと、今回は当初10月22日に設定されていた。しかし、鈴木名人が校務のため出場できないというので、前回優勝者が出られないのならばとリスケしたのが12月10日であったのだ。
 当日は冬にしては暖かい日であったが、ここにいたるまで11月下旬から暖かい日があると思うと寒い日もあるという気温の安定しない日々で、気温の変化に身体がついていかずに体調をくずす人がけっこういるという時期でもあった。
 さて、二年連続でディフェンディングチャンピョンが出場できないという事態の中で試合が開始された。乙子選手は、午前中業務があり午後からの参加ということであったので、対戦は必然的に前回欠場の私と悲願の初優勝を狙う戎井三段の試合となる。仕事のために遅れるというのも職員名人戦ならではである。
 戎井三段は、いつもにまして気合いがこもっており、連取スタートで試合が始まる。しかし、気合いが入りすぎたためか、払いの勢いのままにお手付きにも勢いがついてしまった。その相手のミスに乗じて着実に枚数を減らす高野五段。気づくと20枚対10枚の倍セームの展開。高野五段は、その後も着実に札を減らし、最後は14枚差での勝利を得る。戎井三段は、三字決まりの取りが素晴らしかったが、往年の敵陣2字の攻めのスピードが不足していた。年齢的なものもあるのかもしれない。ここらが自身のかるたのギアチェンジの時期なのかもしれない。
 応援部隊の安藤と冨田を交えて、山食での昼食休憩を終えて戻ると乙子選手が到着していた。午後からの応援部隊の唐沢を待って、第二試合が開始となった。第二試合は負け残りルールで、戎井三段と乙子選手の対戦である。
 乙子選手のお手つきなどもあり、戎井三段は有利に試合をすすめるが、三人リーグの陥穽である三つ巴の可能性を考え、少なくとも1回戦での自分の負けの枚数差より多く札を残さなければと力んでしまう。その結果「あけ」で痛恨のお手付き。乙子選手が息を吹き返すものの最後は6枚差で戎井三段に勝ち星がついた。
 二回戦を休憩した高野五段は、三回戦で乙子選手とまみえる。乙子選手の変則的なかるたを熟知しているはずの高野五段であったが、友札を分けずに残したまま送られた「はなさ」で、序盤に痛恨のダブをしてしまう。しかしながら、その後は感覚を取り戻し、22枚対11枚の倍セームの展開から押切って15枚差で決着をつける。
 前回の風邪による欠場の悔しさをはらす10回目の優勝をとげた。
 三回戦のあとは応援にきてくれたOB/OGとの練習会となり、そのあとはお楽しみの懇親会のために夜の三田の街へと繰り出した。
 私自身は湘南藤沢キャンパスから三田キャンパスへもどってきて1ヶ月と少したち、三田キャンパスの生活にも徐々に身体が慣れてきたところで、今回の優勝をとげることができたのは大変嬉しく思っている。引き続き、婦人室での平日練習などを通して、力をキープしていきたい。
 最後に、運営上の懸念事項としては、開催時期の問題を解決しなければならないということは痛切に感じた。二年続けてのディフェンディングチャンピョンの欠場は、寒くなる時期の開催だからである。もともとは、夏の職域学生大会にむけて練習を積むので、その練習の余韻が残っている秋の前半に開催しようということであった。しかし、それぞれ責任あるポストで仕事をしているので、なかなかうまく日程を調整することができないので、繰り延べの結果が寒い冬の時期開催を招いたしまった。そこで実現可能かどうかはわからないが、夏に職域学生大会のための練習をする際にこの試合をかねてしまうのも一案ではないかと思っている。とは思うものの調整は難しそうである。課題として慎重に検討していきたい。
 応援に来てくださった皆さん、ありがとうございました。そして、試合に参加した選手のみなさんお疲れさまでした。参加できなかった鈴木初段は風邪をなおして元気になってください。みなさん、また、次回の職員名人戦でお手合わせを願います。


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