TOPIC "番外編"
第3波?
〜COVID-19〜
Hitoshi Takano Dec/2020
新型コロナウイルス感染症の感染拡大の勢いが止まらない。
東京都では連日500人以上の新規陽性者が発表され、11月30日の比較的報告数の少ない月曜日でさえ311人と300人を突破している。
第2波の時は、これは第2波なのかどうかとテレビのワイドショーでも、侃々諤々議論されていたが、今回は、すんなり「第3波」という報道になっているようだ。
重症者数の増加や、重症者用の病床数の稼働率が50%を超えているという報道を聞き、東京都もステージ4の状況だと言われると、我々にできることは何かということを真剣に考えざるをえない。
もちろん、今までも真剣に考えてきて、11月の勤労感謝の日絡みの三連休を「がまんの三連休」として過ごしたわけであるし、会食の自粛も励行している。
地域差はあるものの、我が「かるた界」においても、練習における感染予防、感染防止対策は十分に取られている様子である。
一般社団法人「全日本かるた協会」も6月に発出した「活動再開のガイドライン」を11月になって一部改訂した。
地区間の状況の差が大きく、また、段階ごとに記載した社会状況と現実が乖離した状況を考慮したということのようだ。
「抽象的に表現していました地域の感染状況についての記載事項を削除し、行政情報として明確に確認できる事項だけの記載に改めました。」と書かれているが、もっともな判断だと思う。
いわゆる「Go to」キャンペーンの中、移動制限などを根拠にすると判断に迷う部分もでてくる。
11月になり「Go to」対象外の地域が出てきたことなども、判断の材料になる事象ではあるだろう。
いずれにしても、4月・5月の緊急事態宣言のあと、気持ち的な「慣れ(馴れ)」の部分が出ていないとは言い切れない。
とはいうものの、社会全体がこの状況に慣れてきたことにより、症例や様々な事例が増えてきたことで、当初より濃厚接触など基準が明確になりつつあり、予防策・防止策の在り方がよりわかりやすくなったという面もある。
(濃厚接触の基準:発症の二日前より、1メートル以内の距離で、マスクなしで、15分以上の会話。)
なんにしても、練習を再開する以上は、安全・安心、感染予防・感染防止のために、様々な制限を設け、ルールを徹底して対応していくしかないであろう。
そして、何よりも大事なのは、「危ない」と思ったら「中止する勇気」である。
このことを肝に銘じて、練習を続けるしかないのが現状だと思う。
さて、話は変わるが、11月の終わりに訃報が届いた。
福井渚会の「栗原績」さんの訃報である。
私は対戦は一度もないのだが、1981年9月の金沢大会(北國大会)で栗原さんがA級優勝で私がB級優勝だった。
翌日の北國新聞に大会の記事が掲載され、顔写真が並んで写っていたのが印象に強く残っている。
京都や近江の大会でも何度もお見掛けし、私が敗退した後は試合を見学させていただいた。
特に1982年の名人戦で挑戦者として松川英夫名人と取っている姿も忘れられない。
相手陣の右下段への強烈な攻めと「はいった」の掛け声は、目と耳に刻まれている。
フォームや取りを真似してみたことがあったが、全然無理で身体を痛めてしまいそうになった。
「攻め」という観点でみていて、慶應の諸先輩の「攻め」とは、また違ったスタイルであった。
長い年月この競技かるたという世界に身を置いているので仕方ないこととは思いつつも、また、一人、名選手が去っていったことに一抹の寂しさを禁じ得ない。
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