シン・後輩への手紙(IX)

Hitoshi Takano   Aug/2023

近江神宮での経験



前略  近江神宮の高校選手権の結果をお聞きしました。
 7月17日(祝)にSFC体育館の柔道場での壮行練習会の時に、まずは近江での団体戦「初勝利」を目指すとの意気込みをお聞きしましたが、 有言実行、3勝2敗で団体戦「初勝利」をあげることができておめでとうございます。
 そして、個人戦でも入賞5人、そのうち2人が昇級ということで、こちらもおめでとうございます。

 2018年の初出場、2021年の2回目の出場、そのときに達成できなかった団体戦の初勝利は、3度目の正直という言い方が適切かどうかは別として、 チームとしても学校としても、財産となる経験を積んだのだと思います。
 残念ながら、2回戦では5敗で敗退してしまいましたが、この経験をぜひ後輩たちに伝えていってください。

 決勝は、東京都代表の関東第一と神奈川県代表の横浜平沼の対戦で、関東第一が3勝2敗で初優勝でした。
 横浜平沼には、神奈川県の予選では勝利しており、皆さんがいわゆる第一代表、平沼が第二代表という言い方をすることもできます。 そして、過去の県予選では、何度も対戦し、鎬を削ってきた学校(チーム)です。 そのチームが、準優勝したということは、同県のチームとして、誇りをもってよいと思います。 勝敗に「if」はありませんが、もしも、予選のブロックが逆であったら、皆さんが平沼の立場になって決勝に出ていた可能性がないとはいえないのです。
 平沼の活躍を称えるとともに、「初勝利」と神奈川県第一代表であったことに胸をはって「自信」と「誇り」をもってください。

 2014年から、この「後輩への手紙」シリーズの中で、何回も「近江神宮」関係や「団体戦」の話を書いてきました。 そして、「また、練習に寄らせてもらいます」とか「コロナ禍があけたら練習にお邪魔したい」とか、書いてきました。
 実際、2019年度を最後に皆さんの練習にお伺いすることはできませんでした。
その間、2022年と2023年に家族の不幸があって、コロナ禍のみではなく家庭の事情でも、神奈川県予選前の強化練習にもいけませんでしたが、 今回壮行練習会に参加して、やっと約束を果たすことができました。
 1年生(中1)から6年生(高3)まで、部員が32人になったと伺いました。 過去最多だそうですね。柔道場での練習もOB/OGや関係者が多数集まって、盛況でした。 相変わらず冷房はなく暑い環境ですが、昔はなかった網戸もついて、換気はしやすくなっていました。 やはり、128畳のスペースには、それなりの対戦組数が似合います。 皆さんとの練習会ではありませんが、ここで1組で取っていた時代を思い出しました。
 私は、直接的には代表チームメンバーとの試合はしませんでしたが、4月から始めた選手やコロナ禍とともに始めた選手と練習させてもらいました。 みんな個性にあふれ、今後の伸びしろを感じる選手でした。
 ぜひ、競技かるたの「楽しさ」をもっともっと知って、強くなってほしいと思います。
 さまざまな経験が、「楽しさ」の幅を広げます。
 今年は、代表8人のメンバーに入れなくとも、先輩や仲間たちがチームとして、近江神宮で経験した初勝利は、かるた部全体の経験です。 このことが、きっと皆さんが「楽しさ」感じる糧となったと思います。

 また、機会がありましたら、練習会(強化練習会・壮行練習会を含めて)に参加させていただきたいと願っています。
草々


次の手紙へ          前の手紙へ

手紙シリーズのINDEXへ


トピックへ
私的かるた論へ
慶應かるた会のトップページへ
HITOSHI TAKANOのTOP PAGEへ

Mail宛先