TOPIC   "番外編"

動き出した大会改革(2)

〜第99回 職域学生大会の第100回への移行措置〜

Hitoshi Takano FEB/2013

 第98回でE級を土曜日開催とした職域学生大会は、第100回から大きく変わることになった。今まで、ABCDEの5クラスで、A,B,C各1ユニット(8チーム)、Dが3ユニット(8×3=24チーム)、残りがE級(チーム許可上限あり)であったものを、ABCDの4クラスに再編することになった。Aが1ユニット、Bが2ユニット、Cが3ユニットとなり、残りはD級で24チームを上限とする。しかも、大きな改革は、夏にD級をおこない、春にABCを行う分割方式としたことだ。
 今までは、夏は夏で1回の大会、春は春で1回の大会であったが、今後は当該年度の夏と春が1セットで1回の大会となる。したがって、2013年夏の大会は、第100回(夏)、2014年春の大会は、第100回(春)ということになる。
 この改革にあたり移行措置としての第99回大会が2013年3月に開催され、この大会の成績で、第100回大会の新序列(級分け)が決まる。
 しかし、第98回大会で、土曜をE級、日曜をABCD級と分割した運営は、今回は無理なようだ。97回と同じようにABCDEともに同じ日に同じ場所でということになるようだ。98回と同じように分割で行われるのではと予測していた我がチームにとっては予想外であった。E級土曜開催のつもりで、出場の可能性を検討していた我々にとっては、そのための調整をはずされる形とはなったが、会場が確保できない以上はしかたがない。方式の変更はできるだけ早く固定化してもらったほうが、出場チームとしては、様々な調整がききやすいが、過渡期ということもありやむをえないことであると考える。変化や批判をおそれず、新しい工夫をとりいれて、よい形をつくっていこうとする大会実行委員会の勇気と決断は尊重したい。

 さて、ここで第100回のシステムを簡単に紹介し、さきに私が提案した改革試案との比較をしてみたい。
 第99回から第100回への移行と第100回のD級試案は次を参照してほしい。 →syoku99-100iko.pdfをダウンロード
 私が以前に提案した試案は、こちらを参照してほしい。 →TOPIC番外編「第10回」

 まずは、夏に下の級をおこない、春にその結果を反映させた上の級を実施をするという考え方は共通である。ただし、上の級の組分けの規模の拡大を提案した私の試案に対し、今回の実行委員会案は、上のクラス6ユニットという数はかえずに区分けだけ変えたことになる。
 このことにあえて意見を言わせてもらえれば、せめて1ユニットでもふやして7ユニット(56チーム)までふやしてほしい。
 すなわち、A級1ユニット、B級2ユニット、C級3ユニットを、A級1ユニット、B級2ユニット、C級4ユニットにしたほうがよいのではないかということである。
 A級からは2チームが降格となる。そのかわりに昇級するのが、B級の2ユニットのそれぞれ1位とわかりやすい。B級からは、各ユニットから2チームの計4チームが降格する。そこにあがるのが、C級の各ユニットの1位からとなるが、このときC級が3ユニットだと異なるユニットの2位を比較して選ばなければならない。それよりもC級が4ユニットあれば、それぞれの1位で非常に明確である。異なるユニットにおける2位の比較は実は難しい。4チーム総当たりの予選ブロックの1位がユニットの1位・2位を決める決勝戦に出場するわけだが、予選ブロックのあたりにより、勝ち点3でなはく勝ち点2で決勝に出るチームは、この制度のとき決勝で勝てなければ明らかに勝ち点3で決勝に出たチームよりは不利になる。それは、予選ブロックの結果なのだから仕方がないと言ってしまえばそれまでだが、ユニットの組み合わせによる運・不運を考えると、2位の中でのトップを1チーム選ぶ方式よりも、ユニット自体を4つにして、各ユニットの1位を4チームとしたほうが公平感があり、決め方として明確であると思うからである。
 それ以外の理由としては、人情としてということになるが、5人並んで予選ブロック3試合と順位決定戦を団体戦で戦う経験を多くの方に経験してもらう意味でもA1,B2,C4がよりよいのではないかと考える。この議論をするときによく疑問視される、チームの質の問題は、今の底辺のひろがりを考えれば、確保できるものと信じる。

 もうひとつは、新D級の対戦形式についてである。
 現在の試案では、24チームの出場選手が1回戦・2回戦を自チーム以外の選手とアトランダムにあたり、その結果をチームごとに集計し、1位から24位までの順位をつけ4チームごとの6ブロックにわけた上で、ブロックごとの4チームのトーナメント戦を行いブロック1位のチームを6つ決めて、春のC級昇級チームを決定するというものである。
 そのブロック分けの方法は、上記のPDFファイルへのリンクを見てもらえばわかるのだが、この方式の問題点は次のように感じる。
 8人登録可能の現行制度の場合、極端なことをいえば、主力を3回戦以降に温存して、3回戦以降のトーナメントにすべてをかければいいようなシステムであるということである。
 1、2回戦のモチベーションを高めるためにはどうすればいいか? これは、上位陣のアドバンテージを大きくする以外にはないだろう。すなわち、予選1位のブロックでは、トーナメント第1試合(3回戦)では、1位と24位、12位と13位という当て方をすることにしておかないといけないのではないかということである。予選6位のブロックでは、6位と19位、7位と18位という当て方ということになるだろう。予選順位のとおりの順当な結果になれば、このブロックは6位と7位の決勝となり、その戦力差は小さいと予測される。一方、予選1位ブロックの場合は、同様に考えれば、決勝チームは1位と12位ということで戦力差は大きいだろう。これだけ見れば、1位・2位になるモチベーションは大きなものとなるだろう。ただ、1位・2位・3位は目指せないチームの場合、どのくらいの順位を予選でとるのかの作戦が微妙だと思う。選手の人数に余裕があれば、3回戦以降重視の作戦をたてるチームも出てくるだろう。
 こういう3回戦以降に主力を残す戦い方をするチームの場合、ロンドン五輪のバドミントンほどではないとしても、チームとしての予選における敢闘精神に微妙に影響を与えるようなこともありうるのではないだろうか。
 しかし、こうした作戦をとれるのも、人数がいるというチームの総合力ということがいえる。これも勝負の綾なのかもしれない。とはいうものの、今までよりも予選の重要度が相対的に低くなることは確かであろう。
 うまい対案は浮かばないが、夏の大会までに試案を叩く機会はまだあることと思う。斯界の頭脳を結集して、いい予選のあり方を検討して実施にこぎつけてほしいと願っている。


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