愛国百人一首

藤原俊成

君が代は千代ともささじ天の戸や
   出づる月日のかぎりなければ



<愛国百人一首における決まり字>
キミガヨワチ(6字決まり)
<愛国百人一首における同音の数>
キ音10枚のうちの1
<歌意・鑑賞>
 君の御代は千代と定めて申しません。天の戸から出る月と日とが限りないごとく尽きる時の ない御代であるから。新古今和歌集の賀の部に「祝の心をよみ侍りける」とある。
<コメント>
 最初、顕廣と名乗り後に俊成、出家後は釈阿と号す。五条三位とも呼ばれる。権中納言俊忠の子で、 権中納言定家の父。和歌については、初め 藤原基俊に学ぶ。基俊は古今集を残らず伝えたという。俊成は、基俊に偏ることをせず、基俊が 非難した源俊頼の歌風にも惹かれていった。そのことを批判する人には「歌を見て人を見ず」と 言ったという。
 「歌を見て人を見ず」という言葉は、示唆に富み、現代に生きる我々にとっても箴言である。

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2008年5月10日  HITOSHI TAKANO