インドへの手紙(V)
Hitoshi Takano Sep/2015
Feasibility
前 略 S君、今年の日本の夏は猛暑と言ってもいいと思いますが、インドはもっと暑いのでしょうか?
さて、最近のメールのやりとりからすると、いろいろと実行可能な行動を考え始めたようですね。たとえば、名人戦のあとの高松宮杯の実施日の確認や、級別の参加費を聞いてきたり、1月の近江神宮の寒さを聞いてきたり、日本に来て出場することをイメージしての質問ですね。
「寒いか?」と聞かれて「寒い」と答えるよりも、「東京の1月の平均気温が摂氏6度で大津市の1月の平均気温が摂氏4度である」というふうに、私もできるだけ具体的に答えるようにしています。私の情報はS君に役立っているのでしょうか。役立っているかどうかの質問には回答のないまま、次から次へと質問が来るのですから、きっと役立っているのでしょう(笑)。
私からの情報として、具体的に全日本かるた協会への会員登録の手続き・費用の話や、大会に参加するときの手続きや費用の話をしているので、より現実味を帯びて考えているのかもしれません。
リントンさんのことも、 "the first non Japanese karuta player"として、質問してきましたね。
ひょっとすると、私よりも情報をもっているのではないかと思い、どの程度情報を持っているのか聞いてから回答しようとも思いました。しかし、それもどうかと思い、彼が日本に滞在していた期間(長泉高に留学)があることを回答したら、「知らなかった」「驚いた」と
言うのですから、なぜだかホッとしました。ちなみに、私はリントンさんと面識はありません。
慶應かるた会にも、随分興味をもってくれたようですね。
英語のページを用意しておいてよかったです。→参照
やっぱり、日本に留学してくれるのが、一番良いとは思いますが、いろいろ事情はあるでしょうから、財団などの補助金や奨学金にアプライする方法も考えてはどうでしょうか。
新しく動画を撮って送ってくれるとのことで楽しみにしています。しかしながら、慶應かるた会の練習を動画撮影してくれというのは、困難なリクエストです。だいたい、練習参加人数は多く、練習会場は狭いのですから、撮影をちゃんとするのに三脚を立ててカメラを設置してという余裕はありません。しかたないので、過去に撮影した128畳あるSFC柔道場での練習風景を3本お見せすることにしました。
これはファイルが大きいのでメール添付は無理でした。ユーチューブへのアップロードは、移っている本人への許諾が必要ということもあってNGとしたので、マイクロソフトのワンドライブのサービスを使うことにしました。こちらは見ることができましたか?
リクエストには、すべて答えられるわけではないので、ご了解ください。
また、"Karuta is a game of contradiction."という文章は素晴らしいですね。その理由として「早く取ろうとすればお手つきしやすくなるし、ゆっくり取ろうとすれば、相手に取られる。」と書いてありました。
そのとおりですが、これは、ひょっとして「ちはやふる」の桜沢翠先生の台詞でしょうか?
自分自身で、この真理にたどりついたとしたら、素晴らしい炯眼だと思います。
次のメールを楽しみにしています。では、また。
草 々
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