後輩への手紙(V)
Hitoshi Takano FEB/2001
"乙くんへの手紙"
前略
乙くん、学生責任者(会長)就任おめでとう。
「なりたくてなったわけじゃない。留年したら、次の代に人がいなかったから自分がなっただ
けです。」なんて寂しいことは言わないでくださいね。過去にも、かるた会員はたくさんいたわ
けですけれども、会長になることができたのは、その中でも一握りの人だけです。めぐりあわせ
でもなんでも、これはこれで胸をはってよいことだと思います。
うちの会の会長というのは、いろいろな立場をもっています。なにせ、結構古い団体ですから、
いわゆる歴史と伝統があります。過去における実績もそこそこあります。ということは、どうい
うことかというと、、、
OBが多いですから、OB会へ対しての現役の会長としての顔があります。OBは、それぞれに自分
の現役の時の思い出を持っていますから、現役への様々な期待を会長である乙くんに求めて来ま
す。そして、対外的にも伝統校の顔を持ちます。全日本かるた協会に対しては、過去に名人2名、
クイン1名を輩出した会の代表であるという顔を持ちますし、その傘下の東京都かるた協会の活
動や、神奈川県かるた協会の活動へも積極的な協力や参加を求められることでしょう。大学連盟
からも、伝統校としての役割を様々に求められることでしょう。大学連盟は大学生の活動の組織
ですから、かるただけではなく様々な運営活動への負担も負わなければならないでしょう。
少々、外への顔を書きましたが、もっとも重要なことは現在の会の組織運営ということです。
母体がしっかりしていなければ、外への活動などできようはずがありません。現状をきっちり
把握すれば、自ずから優先順位は見えてきます。極端なことをいうと今の会を存続し、運営す
ることをきっちりできないのであれば、先に述べた対外的な活動は手をひくべきです。
乙くん! 現状をどう認識していますか。
4月のはじめの現有戦力は、どうですか?全員進級したと仮定していえば、うちの登録会員と
いうことでいえば、就職活動で忙しい4年生が4人。しかも、このメンバーが練習と会の運営の
中心でした。そして、3年生は、乙くんと兼部しているほうが忙しいメンバーの2名。2年生は
2名ですか。練習の維持ができるかどうかぎりぎりの数字です。私も練習にいきたいのですが、
昨年の9月以降、忙しさにかまけて練習に顔を出していません。社会人をあてにされては困りま
す。
乙くんがなすべきことは一つです。新入会員を5名程度入れて、定着させることです。そのた
めに今から、メンバーで作戦を立ててください。背水の陣の覚悟でがんばってください。
SFC中高のかるた部のメンバーもがんばっています。4月に1名、来年4月には3名ほど経
験者が進学してきます。このメンバーに声をかけておくのも大事なことです。いろいろと気をま
わしてみてください。
さて、春合宿の連絡ありがとう。会長自ら合宿係を引退できないでいるようですが、苦労のあと
を感じます。外大との合同ではなく単独開催ということですが、メンバーの確保と練習の質の確
保を心がけてください。
最後にお願いです。練習の連絡はコンスタントにEメールで流してください。お待ちしています。
では、また。
草々
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